あなたの余命教えます/幸田真音

余命を知って、大事なことをやり残さないように…
と頑張っても、空回りするばかり。
結局、目の前のことを一生懸命、それが大事なのだな、と。


「(前略)…一人でいるときに淋しい人間が、二人寄り添ったらなお淋しい。…(後略)」
最終章の4項後段のミチコのセリフ。
こういうことがわかっている女性は、強いなぁ、と思う。


この本と直接は関係ないが、
若くに癌で他界したジャズシンガーの石野美幸さんの生前のインタビューで、
「今、一番したいことは、普通の日常を送ることなんです」という趣旨を答えておられた。
「普通の日常」というものは、空気のようにすばらしいものであり、
また、そうしなければならないものなのだろう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E9%87%8E%E8%A6%8B%E5%B9%B8




あなたの余命教えます (講談社文庫)

以下、amazon.co.jpの紹介文
内容説明
もしも人間の余命が正確に予知できたら? 定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日国際アガスティア研究所という組織を知る。そこではデータマイニングの高度な技術から人の「余命予測」ができるという。
内容(「BOOK」データベースより)
定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日、ゲノム解析予防医学、そしてデータマイニングの先端技術を駆使して、人間の正確な「余命予測」をビジネスとする研究所の存在を知る。余命検査の説明会で偶然居あわせた永関と4人の男女。残された寿命をはっきりと自覚した時、彼らの人生の風景が大きく揺らぎ始める。