東京物語/奥田英朗

人の中の、秘かな劣等感や、それを「ま、いっか」とやりすごす図太さ。
この人、そういうとこを書くの、うまいなぁ、と。
あとは、親が子を想う気持ちや、子が親を想う気持ち、といった、
ちょっと恥ずかしいところも、うまく書かれているなぁ、と。
実家の親を思い出して、自分の中の奥のはがゆいところをちょちょっとつつかれた気分。



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出版社/著者からの内容紹介
直木賞作家が贈る青春グラフィティ。1978年4月、親の反対を押し切って上京した久雄は、バブル期を迎えた80年代の東京で、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく。眩しくて懐かしい、青春グラフィティ。(解説・豊崎由美

内容(「BOOK」データベースより)
1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトントム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。


東京物語 (集英社文庫)